Keyword #1 アロエベラとは、真実のアロエ。 ∨

アロエは一見サボテンのようですが、ユリ科の植物です。その種類は非常に豊富で、600種以上ともいわれています。日本でおなじみなのは主に「キダチアロエ」で、観賞用だけでなく、古くから薬草としても使われています。もうひとつ、日本で一般的に知られているのが、ヨーグルトや化粧品に使われている「アロエベラ」。一枚2~3kgにもなる巨大で肉厚の葉が特徴です。内部にある透明な葉肉の量が多いため、食品や化粧品などの加工に向いています。また、「ベラ」はラテン語で「真実」。600種以上ものアロエの中で“真実”を名乗れるアロエベラは、まさにアロエの王様といえるかもしれません。

Keyword #2 4000年の歴史 ∨

日本の家庭でもおなじみのアロエ。ちょっとしたやけどやケガをした時に、使ったことがある方も多いのではないでしょうか。「アロエがあれば医者いらず」とは、なんと4000年も前から言われ続けていることなのです。
紀元前1550年頃に埋葬されたエジプトのミイラとともに発見された医学書に「数100年前からのアロエの使用」の記述があります。また、かのアレクサンダー大王もアロエの愛用者で、アリストテレスの進言を受けて、病気予防のためにアロエを栽培させていたといわれています。大帝国を築くことができたのは、ひとつにアロエの功績があってのことかもしれません。
現代では、医薬品や食品、化粧品分野に広く利用されているアロエ。そこには4000年にわたる信頼があるのです。

Keyword #3 クレオパトラ ∨

紀元前1世紀に生きた古代エジプトの女王、クレオパトラ。その名前が美人の代名詞にもなるほど、絶世の美女としてあまりにも有名です。
一説によると、その美しさの秘密はアロエベラで、彼女はその液汁を身体中に塗りつけていたといわれています。
肌をひきしめ、潤いを保ち、コラーゲンを合成する力を高めるなど、美肌効果が高いといわれてきたアロエベラ。そのおかげで、没後2000年以上も経った21世紀の今に至るまで、クレオパトラは世界三大美女の一人としての地位を維持しているのかもしれません。

Keyword #4 シルクロードはアロエロード ∨

アロエベラは、アラビア半島南部、北アフリカ地中海沿岸やアフリカ西部諸島が原産といわれ、東西の文物交流に大きな役割を果たしたシルクロードを通って、日本にやってきたと考えられています。アロエの名はアラビア語の「苦い(allohe)」に由来し、中国で「lu・weh(蘆薈、ロエ)」となり、日本では中国名の漢字をそのまま読んだ「ロカイ」と呼ばれていたことも。渡来は鎌倉時代とも江戸時代ともいわれています。

Keyword #5 多種多様な有効成分 ∨

古くから民間療法で使われてきたアロエベラ。胃腸の調子を整える、けがや火傷を早く治す、肌に潤いを与える、免疫力を整える、など多様な効果が知られています。
近年、科学的な検証によってアロエベラに含まれている数多くの成分が明らかになり、それらの持つ様々な作用についても研究が進められてきました。例えば、バルバロインによる下剤活性や抗ヒスタミン作用、抗炎症作用、アロエシンによるチロシナーゼ阻害作用(美白作用)や抗菌作用、アセマンナンによる創傷治癒作用、抗潰瘍作用といった知見が次々に報告されています。また、アロエベラは、皮膚疾患や消化器系疾患、循環器系疾患、口腔・歯科領域疾患など、多岐にわたる領域で臨床に応用されています。さらに、メタボリックシンドロームとの関連が指摘されている糖尿病に対する効果や体脂肪低減作用なども確認されており、幅広い分野において、その有用性に期待が寄せられています。

<アロエベラに含まれる成分>

●アントラキノン類
アロイン(バルバロイン)、アロエエモジン、アンスラノール、イソバルバロイン など
●多糖類
アセマンナン、アロエマンナン、アセチル化グルコマンナン、グルトガラクトマンナン、ガラクタン、アラビノガラクタン、
セルロース など
●クロモン類
アロエシン、イソアロエレジンD、8-C-グリコシル-(S)-アロエソール、8-C-グリコシル-7O-メチル-アロエジオール
●酵素類
アルカリファスファターゼ、カルボキシペプチダーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、シクロオシゲナーゼ、リパーゼ、
オキシダーゼ、カタラーゼ、SOD など
●ミネラル類
カルシウム(Ca)、カリウム(K)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、クロム(Cr)、マグネシウム(Mg)、ナトリウム(Na)  など
●脂肪酸・ステロイド類
アラキドン酸、γ-リノレン酸、カンペステロール、β-シトステロール、アロエステロール® など
●ビタミン類
ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、葉酸 など
●アミノ酸
必須アミノ酸(トリプトファン、ロイシン、イソロイシン、リジン、フェニルアラニン、メチオニン、スレオニン、バリン、ヒスチジン)
非必須アミノ酸(グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、シスチン、チロシン、グリシン、アラニン、セリン、プロリン など)

Keyword #6 強い生命力 ∨

もともと砂漠育ちで丈夫なアロエベラ。観葉植物としても人気です。
自家栽培すると、その生命力の強さが実感できるはずです。

育ててみよう!アロエベラ

アロエベラ栽培の三原則

  1. 1.日光をたっぷり当てる
  2. 2.水をやり過ぎない
  3. 3.寒さ対策をする

■ 3~5月にアロエベラを入手

アロエベラの成長期である3月下旬~5月に、
花屋や園芸店から、元気なアロエベラを購入します。
インターネットを使えば、農家から直接取り寄せることも簡単です。

〈元気なアロエベラを見分けるポイント〉
  • ・葉先が黒く変色していない
  • ・トゲが鋭い
  • ・葉は肉厚で弾力がある
  • ・葉が密生している
  • ・根がぐらぐらしていない

■ 毎日の水やりは夏場だけ

アロエベラの鉢は、できるだけ直射日光が当たる場所に置きます。
暑い国で生まれた植物なので、寒さは大敵。気温が5度以下になったら屋内の日当たりの良い場所に
移しましょう。水やりの目安は、夏は1日一度、春秋は2~3日に一度、冬に向けて次第に回数を減らし、
真冬はほとんど必要ありません。 厳冬期に暖房のきいた室内に置いている場合は、
10日に一度くらいの割合で水をやりましょう。地中温度の上昇や水分の凍結を防ぐために、
夏場は気温の下がる夕方、冬場は午前中に、葉にかからないように水やりします。

■ 花を咲かせよう!

健全に一定の大きさまで育てば、3~5月に花を咲かせます。
花が咲くアロエベラは、栄養成分をたっぷり含んだ一級品といわれます。

■ 葉を使うときの注意

育てているアロエベラの生葉を使うときには、株の外側の葉から順番に切り取ります。

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